銀行カードローンによる破産者増加の背景

銀行カードローン 自己 破産

銀行カードローンと自己破産

現在、銀行カードローンの借入残高(貸付金)は増加傾向にあります。それに比例する形で、自己破産手続を選択する債務者の数が13年ぶりに増加しています。


【関連ぺージ】 自己破産とは


日銀が発表する統計によれば、銀行カードローンの貸付残高は2017年6月末時点で5兆6793億円となり、1998年以来19年ぶりの高水準となったことが判明しました。

このような状況を受け、金融庁は、銀行カードローンの規制強化を視野に入れることを検討していると言われています。


このページでは、銀行カードローンの現状を追うことで、破産者増加の原因を明らかにしていこうと思います。




カードローンとは

カードローンとは、銀行や消費者金融などの金融機関から無担保で借りることができ、リボ払い等による分割返済が可能な個人向けの金融商品です。

住宅ローンや教育ローン、マイカーローンなどと違い、使い道に制約がないことも特徴のひとつです。


カードローンは、無担保で借り入れが出来ることからも分かる通り、個人の信用力に基づいて行われます。

信用力は、個人の年収や勤続年数、信用情報などにより判断されます。

無担保、使途不問で借り入れできることから、金利は比較的高めに設定されています。


カードローンでは、融資までの過程に必ず審査があります。

銀行の保証会社や消費者金融の審査により、融資の可否や金利、利用限度額が決定されます。


また、最近では、スマートフォン一つで申し込みから借り入れまで全てワンストップで出来るため、高い利便性を有しています。

このような特徴を持つカードローンの中でも、特に銀行カードローンは利用者数を増やしています。


銀行カードローン貸付残高の推移

以下は、日本銀行が発表する「預金・貸出関連統計」をグラフ化したものです。


(単位:億円)

出典:「日本銀行」


上記グラフから、銀行カードローンの貸出残高は平成23年(2011年)頃から増加傾向にあることが分かります。

平成28年(2016年)には5兆4377億円となり、5年間で1.6倍も上昇しています。


一方、消費者金融カードローンは減少傾向あることから、利用者は消費者金融から銀行にシフトしている現状が見て取れます。


このような状況となった背景には、銀行と消費者金融のカードローンに違いがあることが大きな理由です。


では、銀行カードローンと消費者金融カードローンの違いを見ていきましょう。


銀行カードローンと消費者金融カードローンの違い

カードローンには、大きく銀行系、消費者金融系、信販系の3種類があります。

ここでは、代表的な銀行系、消費者金融系の2つに絞ってその違いを見ていこうと思います。


銀行カードローン

銀行カードローンは、その名の通り金融機関である銀行(都市銀行・地方銀行)などが提供する金融商品です。

銀行カードローンの特徴は、消費者金融カードローンに比べて金利が低いことです。

ほとんどの銀行が、貸付時の上限金利を年利14.0%前後に設定しています。


審査は、銀行の営業時間内であれば、基本的にはその日の内に融資を受けることが可能です。


融資までの期間は、2、3日~1週間程度と銀行によってバラつきがありますが、消費者金融に比べると長くなります。


そして、なにより銀行カードローンの最大の特徴は、総量規制の適用範囲外であることが挙げられます。

銀行をはじめとする金融機関には、総量規制の適用を受けないため、高額借入、過剰融資が可能となります。


消費者金融カードローン

消費者金融カードローンは、消費者金融会社が提供する金融商品です。

アコムやアイフル、プロミス、モビットなどの大手消費者金融から、中小の消費者金融まで多岐に渡ります。


消費者金融カードローンの特徴は、銀行カードローンに比べて利息が高いことです。

銀行カードローンの貸付金利の上限が年利14.0%前後であるのに対し、消費者金融カードローンの上限金利は、年利18.0%である場合が一般的です。


金利だけで判断すれば、銀行カードローンの方がメリットがありますが、消費者金融カードローンは、審査時間は最短30分、融資期間も最短即日のため、スピーディーな借り入れが可能となります。


また、初回利用時に限り、30日間無利息期間を設けている会社も多いため、気軽に利用できる印象がある点も特長です。


しかし、消費者金融カードローンには、貸金業法が適用されるため、総量規制の対象となります。

総量規制が適用されるということは、借り入れできる総額が制限されることを意味します。

そのため、高額の借り入れには向いていません。


銀行カードローン消費者金融カードローン
金利~年利14.0%前後~年利18.0%
審査時間最短即日最短30分
融資期間2、3日~1週間程度最短即日
無利息期間なしあり
総量規制なしあり

総量規制について

銀行カードローンと消費者金融カードローンの最大の違いは、総量規制の有無です。


総量規制とは、借入総額を年収の3分の1に制限される規制のことを言います。

例えば、年収300万円の人の場合、借入総額は100万円までに制限されます。


総量規制は、貸金業法に基づく規制のため、貸金業者である消費者金融はその適用を受けることになります。

一方、預金業務を行う金融機関である銀行は、銀行法が適用されるため、総量規制の対象外です。


平成22年6月18日に、改正貸金業法は完全施行されましたが、中でもこの総量規制は重要な意味合いを持ちます。

総量規制は、借入総額を制限することで、貸金業者の過剰融資等による多重債務問題を是正するために設けられた規制です。

つまり、借り手の返済能力を上回る貸付けを禁止することで、借金に依存する人を減らすことを目的としていました。


また、貸金業法が改正される前の消費者金融の貸付は、かつての出資法が定める年利29.2%という高い金利を取っていました。この時の消費者金融の貸付金利がグレーゾーンを生み、後の過払い金返還請求に繋がります。

さらには、執拗な取り立てや脅迫まがいの督促なども横行したことも社会問題となり、世の中に暗い影を落とすことになりました。


このような状況を改善するために、貸金業法は改正されました。


総量規制の影響

これら一連の施策により、多重債務問題は一応の改善は見られましたが、根本的な解決にまでは至りませんでした。


総量規制を理由に、消費者金融から借入が出来なくなった人達は、新たな借入先を求めて違法貸金業者を利用するようになったのです。

違法貸金業者、つまりヤミ金融の存在が歪な形で受け皿となりました。


貸金業登録を行わず違法に貸金業を営むヤミ金融は、様々な形態に姿を変え、債務者を中心に暴利行為を行いました。

中でも、ソフト闇金と呼ばれる違法貸金業者は、利用者の心理に付け入る形で、一部で浸透していきます。


ソフト闇金とは

ソフト闇金とは、トサンやトゴと言った超高金利で貸し付け、暴力的に取り立てる「ヤミ金融」とは異なり、それよりも金利がやや低く、取り立てもマイルドなヤミ金業者のことを言います。

ソフト闇金は、従来のいわゆる「ヤミ金融」とは違い、通常のサービス業と遜色ないような対応をする点が特徴です。

利用者との信頼関係を築きながら貸し付けるため、「ヤミ金融」とは分からずに利用しているケースもあるようです。

問題が表面化せず、警察への被害届も少ないため、水面下で深刻化していると言われています。


彼らは法律を無視して貸金業を行っているため、当然、総量規制を守ることはありません。

そのため、総量規制を理由に消費金融の審査に落ちた人の一部が、通常の「ヤミ金融」ではなく、比較的利用しやすいソフトヤミ金に流れていると言われています。


融資を希望する人にとって、一番のネックは総量規制であると考えることが出来ます。


総量規制の適用を受けず、融資業務を行える存在といえば、銀行をはじめとする金融機関が挙げられます。


銀行は総量規制の対象外

前述の通り、銀行は総量規制の対象ではありません。

総量規制は、貸金業者を規制する貸金業法で規定されているため、金融機関である銀行は対象外となります。


銀行は、銀行法という別の法律が適用されます。

現在、銀行には総量規制の規定は明記されていません。


銀行の個人向け貸付残高が増加傾向にあるのは、この総量規制の適用範囲外ということが大きく関係していると予想されます。

銀行の融資は、収入による制限がないため、利用者の返済能力を超えた過剰な貸付を行うことも出来ます。


利益を求めて過剰な貸付を行えば、かつてのクレサラ問題の時と同じように、多重債務に陥り返済困難になる人が増加することは明らかです。


事実、近年では、銀行カードローンの返済に行き詰まり、自己破産を選ぶ人の数が急増していると言われています。


銀行カードローンと破産者増加の影響

銀行カードローンと破産者増加の影響

カードローンを利用したことで返済不能となり、2016年に全国の裁判所に対して自己破産の申し立てをする人の数が、前年比781件増の6万4637件となりました。

改正貸金業法の施行により、近年の自己破産者数は、ピークだった2003年の3割未満まで減少していましたが、13年ぶりに前年を上回る結果となりました。


この背景には、個人向けカードローン事業に力を入れている銀行の影響があると見られています。


カードローン増加には、規制の抜け穴という構造問題もある。

2000年代の多重債務問題を機に、消費者金融会社には、融資額を利用者の年収の3分の1までに制限する規制が設けられた。一方、銀行は、審査体制が整っているとして対象外とされた。

メガバンクは消費者金融や信販会社を傘下に収め、個人向けローンの拡充を図ってきた。三菱UFJはアコム、三井住友は旧プロミス、みずほはオリエントコーポレーションを抱えている。

この結果、規制のない銀行が、消費者金融で融資を断られた利用者を取り込むという本末転倒とも言える現象が起きている。

カードローンは、銀行が表に立つが、多くの業務は消費者金融に委託されている。返済が滞った貸付金の回収も消費者金融が請け負う。銀行が十分な審査をせずに業務を丸投げしているとすれば、企業統治の面で問題があろう。

昨年の自己破産の申立件数は、13年ぶりに増加に転じた。銀行業界は、これ以上、問題が深刻化する前に、まずは、利用者の返済能力の確認を徹底し、相談窓口の体制などを強化すべきだ。


参照元:yomiuri.co.jp


ほぼ全ての銀行系カードローンの審査に関する保証業務は、保証会社によって行われています。

銀行カードローンの審査は、各銀行傘下の消費者金融が保証会社となっているため、実質、消費者金融による審査と変わりがありません。

つまり、銀行という看板を掲げてはいるものの、実質的には、個人向けローンの実績やノウハウを持っている消費者金融が行っているのが実情です。


消費者金融による貸し付けが問題視されるのは、今に始まった話ではありません。

1970年代には、団地金融・勤人信用貸し(つとめびとしんようがし)などの貸金業者が台頭し、1980年代にはサラリーマン金融(サラ金)へと姿を変えました。

当時、サラ金は、高金利、過剰融資などが問題となり、「サラ金地獄」という言葉が一般化するようになりました。


しかし、問題が大きくなる度に法改正を行い、貸金業者を規制してきたという経緯があります。


自己破産者数の増加が、銀行カードローンの伸張によるものであるとすれば、今後法規制を含めた何らかの動きがあることが予想されます。

事実、日弁連などを中心に、金融庁の主導による、同法における多重債務の発生抑制や顧客保護等の観点を踏まえた態勢の整備を求める声が上がっています。


マイナス金利政策の影響

マイナス金利政策の影響

銀行が個人向けカードローンに力を入れるようになった背景には、日銀のマイナス金利政策の影響があると言われています。


マイナス金利とは

マイナス金利とは、中央銀行が名目金利をゼロ以下に設定する政策のことを言います。

わが国においては、2016年1月29日、日本銀行が初のマイナス金利の導入を決定し、2月16日より実行されました。

この政策は、民間銀行の日銀当座預金にある超過準備に対して-0.1%のマイナス金利を課すというものです。


金融機関は、手数料を取られる形になるため、日銀に預けていたお金を企業や個人への貸し出しに回すことが想定されていました。

事実、多くの銀行が中期経営計画などでカードローンを注力事業の一つに掲げています。

このように、銀行カードローンが、活況を呈するようになった理由には、日銀の金融政策が大きく影響していると見られています。


銀行も営利企業である以上、利益を追求することは当然のことであると言えます。


まとめ

自己破産という制度は、国が認めた多重債務者への救済措置です。裁判所から免責を許可してもらうことで、現在の借金を免除してもらうことが出来ます。

ただし、自己破産を行うことで様々なデメリットが生じるため、安易に選択するのはおすすめ出来ません。あくまでも最終手段であると捉えておく方が良いでしょう。


債務整理には借金の負担を軽減する任意整理などの手続きもあります。

すぐに自己破産手続を選ぶのではなく、弁護士や司法書士と言った専門家に相談をすることで、債務状況や収入などを総合的に判断してもらい、適切な債務整理方法を選択することが出来ます。


借金問題は一人で悩むよりも、無料相談を利用してその道のプロに話しを聞いてもらうことをおすすめします。




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