債務整理で借金解決

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借金・ローンの総量規制とは

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総量規制とは

総量規制は、貸金業者による過剰な貸し付けを規制して、多重債務者の発生を抑制するための仕組みのことを指します。

貸金業者は、顧客(債務者)の年収の1/3を超える貸し付けは原則禁止されています。


このような仕組みが作られた理由としては、消費者金融の過剰融資により多重債務に陥る人が増加し、社会問題になったことが背景にあります。

多重債務者の数は、TVCMなどの広告宣伝による需要喚起により、90年代後半~2000年代前半に急増しました。


国は、多重債務が原因の破産者・自殺者の増加を重く受け止め、貸金業者を規制することで事態の解決を図ります。

2006年、政府は貸金業者を規制する「貸金業規正法(現:貸金業法)」を改正し、総量規制を導入しました。



総量規制の概要

総量規制の概要

総量規制とは、借主の年収などを基準として、その3分の1を超える貸付けを原則禁止する仕組みです。

消費者金融系・信販系カードローンやクレジットカードのキャッシングを利用する際に関係します。


この場合の年収とは、「手取り」ではなく「額面」のことを指します。


  • 額面 … 給料の基本給に、残業代や交通費、住居手当や家族手当などの諸手当を合計した金額のこと。
  • 手取り … 額面から税金や保険料、年金などを引いた実際に手元に残る金額のこと。

貸金業者は、1社で50万円を超える貸付を行う場合、または他社と合わせて100万円を超える貸付けを行う場合には、借主の収入を明らかにする書面を受け取る必要があります。


総量規制の必要書類

貸金業者から借り入れをする際は、「収入を証明する書類」の写し(コピー)を提出する必要があります。

「収入を証明する書類」として認められるの書類は、以下の通りです。


  • 源泉徴収票
  • 住民税決定通知書、納税通知書
  • 所得(課税)証明書
  • 給与明細書(直近3ヵ月以内の連続2ヵ月分)
  • 確定申告書
  • 青色申告決算書
  • 年金証書、年金通知書

この「年収を証明する書類」を提出しない場合は、申し込みをしても借り入れが出来ないケースもあります。


前述の通り、1社で借りる金額が50万円未満の場合、複数の貸金業者からの借り入れが100万円未満の場合は、年収証明書を提出する必要はないとされています。


顧客の申し込みを受けた貸金業者は、信用情報機関から個人信用情報を取り寄せて、現在の借り入れ状況を確認します。

既に年収の3分の1を超える借り入れがある場合やブラック入りしている場合(長期の支払遅延、債務整理など)は、審査に通ることは厳しいでしょう。



総量規制の事例

貸金業者1社から借入をする場合は、以下のような内容になります。


1社から借入をする場合

借主が年収300万円の場合、貸付上限金額は100万円です。


借入金額が50万円未満の場合は、収入証明書を提出する必要はありません。


年収の3分の1しか借入できないという仕組みは、複数の貸金業者から借入をする場合にも適用されます。


3社から借入をする場合

年収300万円の人の貸付上限金額は100万円です。

そのため、業者Aに50万円、業者Bに30万円を借りている場合、業者Cから借入できるお金は20万円です。


新たに業者Dに借入を申し込んでも、総量規制を理由に融資を断られることになります。


ただし、既に年収の3分の1を超える借入残高がある場合でも、その超過している部分の返済をすぐに求められるわけではありません。


借り入れ内容によっては、総量規制の対象外になるケースがあります。

これらの貸付を「除外貸付け」「例外貸付け」と言います。


除外貸付け

除外貸付けとは、総量規制になじまない貸付けのことを指します。

総量規制にかかわらず借入れが可能なので、借入額が借入残高に算入されません。そのため、その後の借入れに影響を与えることはありません。


たとえば、住宅ローン・自動車ローンなどの一般に低金利で返済期間が長く、定型的である一部の貸付けは対象外です。


除外貸付けの対象となる貸し付けは、以下の通りです。

  • 不動産担保貸付
  • 不動産購入または不動産に改良のための貸付(つなぎ融資を含む)
  • 有価証券担保貸付
  • 自動車購入時の自動車担保貸付
  • 融通手形を除く手形の割引
  • 高額医療費の貸付など
  • 売却予定不動産の売却代金により返済できる貸付
  • 金融商品取引業者が行う500万円超の貸付
  • 貸金業者を債権者とする金銭貸借契約の媒介

総量規制の例外対象となる貸付けも存在します。


例外貸付け

例外貸付けとは、顧客の利益の保護に支障が生じることがない貸付けを言います。

例外貸付けは、審査で返済能力があると判断された場合には、例外的に年収の3分の1を超える借入が認められます。


例外貸付けの対象となる貸し付けは、以下の通りです。

  • 顧客一方的有利となる借り換え
  • 緊急性の伴う医療費の貸付
  • 社会通念上緊急に必要と見られる費用を支払うための資金の貸付
  • 配偶者と併せた年収の3分の1以下の貸付
  • 個人事業に対する貸付
  • 預金取扱い金融機関の貸付を受けるまでのつなぎ資金に係わる貸付

また、借入先を一本化して金利負担を少なくする「おまとめローン」についても例外貸付けとなる場合があります。


総量規制は、貸金業者の過剰融資を規制するための仕組みであるため、銀行や信用金庫などの貸付けは対象外です。


銀行が総量規制の対象外な理由

消費者金融だけでなく、銀行なども個人向けカードローンを商品として提供しています。

しかし、総量規制が適用されるのは、現時点では貸金業者からの借り入れ(消費者金融系カードローンなど)に限られます。

そのため、銀行や信用金機関からの借り入れ(銀行系カードローン・銀行系クレジットカードのキャッシング)については、総量規制の対象外です。


同じ金融商品をサービスとして提供しているにも関わらず、なぜこのような違いがあるのか疑問に思われる方もいらっしゃるはずです。


総量規制の対象かどうかについては、法律が大きく関係しています。

そもそも、消費者金融と銀行を規制する法律は異なります。


消費者金融などの貸金業者は、「貸金業法」という法律が適用されます。

一方、銀行は、「銀行法」という別の法律の適用を受けます。

また、銀行と同じく金融機関に分類される信用金庫は「信用金庫法」という法律が適用されます。


総量規制は貸金業法に規定されている仕組みなので、貸金業者である消費者金融はこの決まりを守る必要があります。


貸金業者と金融機関の違い

貸金業者と金融機関の違いは、個人や法人などの顧客から資金を預かり管理する預金業務を行っているかどうかで判断することができます。


消費者金融やクレジットカード会社などは、預金などを受け入れず、信用供与(資金の貸付けなど)を業務としているため、金融機関ではなく貸金業者(ノンバンク)に分類されます。

広義の意味では、預金業務を行っていない貸金業者も金融機関(金融会社)と呼ばれることもあります。


  • 貸金業者 … 消費者金融、信販会社(クレジット会社)、リース会社など
  • 金融機関 … 普通銀行、信用金庫、信用組合、労働金庫、信金中央金庫、全国信用協同組合連合会、労働金庫連合会、商工組合中央金庫など

ただし、販売信用のみを営む信販会社は、商品やサービスの代金を立替払し、後から請求するのが業務であるため、金銭の貸付を行う貸金業者とは分けて考えられます。

クレジットカードのキャッシングを提供する信販会社は、貸金業法に基づく登録を受ける必要があるため、貸金業者であると言えます。


金融機関は総量規制の対象外ですが、金融庁の指導のもと、各行は自主的に過剰貸付を抑制(年収の2分の1、3分の1など)するように努めています。


改正貸金業法と総量規制

総量規制は、2006年に成立した「改正貸金業法」によって初めて規定されました。


改正貸金業法とは

多重債務問題を解決し、安心して利用できる貸金市場を作ることを目的に2006年12月に成立し、2010年6月18日より完全施行されました。


主な改正の内容については以下の通りです。


  1. 総量規制 … 貸し過ぎ・借り過ぎの防止
  2. 上限金利の引き下げ … 年29.2%から年15%~20%
  3. 貸金業者に対する規制の強化 … 参入条件の厳格化、監督の強化など
  4. 指定信用情報機関制度 … 信用情報機関に顧客の個人信用情報の提供
  5. ヤミ金融対策の強化 … 無登録業者・高金利業者の罰則強化

現在では、上記の改正内容も定着してきたこともあり、単に「貸金業法」の名称で呼ばれるケースが一般的です。

この改正により、グレーゾーン金利(旧出資法の上限金利の年29.2%と利息制限法の上限金利である年15%~20%の金利差)が撤廃され、過払い金返還請求が盛んに行われるようになりました。


【関連ぺージ】 過払い金請求とは


この総量規制が導入される前は、日本貸金業協会の自主ルールに則って、独自に貸付上限額(利用可能枠)を設定していました。


改正貸金業法が施行されたことにより、多重債務者の増加が抑制され、貸金業界の自浄作用が図られる結果となりました。

その一方で、総量規制の導入により、正規の貸金業者から借り入れが出来なくなった一部の人達は、違法な貸金業者(ヤミ金融)に流れるようになったと言われています。


そのため、総量規制や信用情報機関制度は、ヤミ金融が蔓延る原因になったと指摘する声も一部にあるようです。


【関連ぺージ】 ヤミ金融について



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